貸していた物が時効により他人のものになってしまう!?大切な物を相手の物にしないためにやらなければいけないこと。

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物の貸し借りは親しい人の間では頻繁に行う人もいますよね。

そういえば貸してたなー、なんて思って「返して」と言っても時効でその物の所有権を失ってしまうことがあるんです。

時効により失ってしまう権利の要件や時効を中断させる方法をまとめました。

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概要


・2種類の時効とは
・所得時効の要件
・消滅時効の要件
・時効を中断させるには?
・まとめ

・2種類の時効

時効とは、ある状態を一定期間継続していたら、その状態を認めてしまおうというものです。

時効により権利を取得するには、
「時効だから、この土地は私のものです!(取得時効)」
とか
「時効だから、お金を貸した人が持つお金を請求する権利を消滅させます!(消滅時効)」
主張することで時効の利益を得られます。

ある状態を一定期間継続するだけでは権利が消滅したり、権利を得たりすることはできません。

時効には「取得時効」「消滅時効」の2種類があります。

取得時効を簡単に言うと、
一定期間、他人の物を我が物顔で使っていると本当にその物が自分の物になる時効です。

対して消滅時効は、
一定期間、借金を返さないでいると債務が消えてなくなる時効です。


・取得時効の要件

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土地の場合の例を参考に解説します。

ジャイアンが、のび太所有の土地に19年間居座っている。ジャイアンはこの土地の所有権を取得できるのか?

まず、所有権の取得時効は2つの要件をクリアしたときに成立します。

①所得の意思を持って、平穏公然に占有を継続すること。
→ジャイアンがその土地を、世間一般的に普通に大人しく、継続して使っている、ということです。また、のび太に脅しを入れてその土地の占有を始めたまたは占有をしている場合は該当しません。

②占有開始時に
☆善意無過失で10年間占有していた。
→ジャイアンがのび太のものだとは知らずに、その土地を使い始めた時にのび太の物だと知る由がなかった

☆悪意または有過失で20年占有していた。
→ジャイアンがのび太のものだと知って使い始めた。または、のび太のものだと知る由があったのにジャイアンに落ち度があり知らなかった。

例の場合、ジャイアンが占有開始時にのび太のものだと知らずに、のび太のものだと知る由もなかった場合であれば、10年経過しているので当該土地の所有権を時効取得時効できます。

しかし、ジャイアンがのび太の物だと知っていた、またはのび太のものだと知る由があったのにそれを知らずに使っていたら、20年経過していないのでその土地の権利を取得できないんです。

ちなみに、途中から「やばい!この土地のび太のじゃん!」と気づいても、占有開始時にジャイアンがのび太の土地だということを知る由がなかったら、①に当たります。

所得時効の対象となる権利は
・所有権・地上権・地役権・不動産賃借権などです。

・消滅時効の要件

次はお金の例を基に解説していきます。

ジャイアンはのび太から100万円借りているが、約束の期間を過ぎても弁済しておらず、のび太もジャイアンに何も言わない。この場合、この借金はどうなるのか?

まず、消滅時効の対象となる権利と期間についてです。

一般の債権の消滅時効は10年です。

債権以外の財産権(地上権、抵当権)の時効期間は20年です。ただし、所有権は消滅時効に該当しません!

例の場合、のび太がジャイアンに「100万円返して」と言わずに10年経過してしまったことになります。

こうなるとのび太は、ジャイアンに対して「100万円返して」と言える権利を失ってしまうのです。

・時効を中断させるには?

時効を成立させないために、時効の中断という制度があります。
 

時効が中断すると、時効という時計の針を止めることごでき、一旦ゼロに戻り、また時計の針を動かすことがでるのです。
 

たとえば、5年目に時効が中断すると、中断した日から更に10年経たないと時効が完成しなくなります。
 

時効を中断させる方法は「請求」「承認」の2つあります。

請求とは、のび太がジャイアンに対して「お金を返してくれ」と請求することです。
しかし、口頭で請求するだけでは成立しません。
 
「お金をかえしてくれ」ということを催告といい、この催告から6ヶ月以内に裁判所に訴えを起こす必要があります。
 
そして、裁判で勝訴してはじめて時効の針を止めることができます。
 

承認とは、ジャイアンがのび太に対して利息支払をしたり、「確かにお金を借りている」と、お金を借りていることを認めることです。
 
これは、口頭で認めるだけで直ちに時効の針を止めることができます。
 

・まとめ

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物の貸し借りによるトラブルは私の大学内でもよく耳にします。

貸し借りをする時に、いつ返すのかを決めておくことが重要です。

もし、お金をなかなか返してくれない友達がいたら、10円でもいいので返してもらうことで、相手に「承認」をさせることができます。

10円でも返してもらったら、念のため証拠として日付け入の領収書の写しを保管しておくことをおすすめします。

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